
需要に応じた価格戦略で
自社の更なる成長を目指す
はじめに

株式会社高知駅前観光は、高知市に本社を構える創業70年以上の歴史を持つバス会社です。貸切バスや送迎バスの運行を中心に、路線バス事業やハイヤー事業も手掛けており、観光バスや空港連絡バスの運行も行っています。
バス事業におけるDX推進を背景として、同社では2024年よりバス料金の最適化のため動き出しました。同年8月から乗合バス領域においてレベニューマネジメントサービス「Revenue+」を、2025年2月からダイナミックプライシングサービス「D+」を導入しています。
今回は、レベニューマネジメント業務のご担当者様に、本サービスをご導入いただくあたり、当時の課題や導入後の変化などについて、詳しくお伺いしました。
【お話をお伺いした方】
株式会社高知駅前観光 本多 敦史 様
(ソメイユ プロフォン 統括責任者・運行管理や新規事業などを担当)
Q. 導入前の状況を教えてください

高知県という土地柄、今後も事業を続けていくためにはリピート客を増やす必要性がありました。一方で、他社よりも安い価格でサービス提供することに注力してきたため、利益率が上がりにくい状況が続いておりました。
そのため、需要が高まったときに合わせて価格を値上げし販売することに踏み出せない状況だったこともあり、市場のニーズに合った適正価格を判断するためにダイナミックプライシングサービスの導入を検討していたところでした。
Q. 最終的な導入の決め手を教えてください

「Revenue+」のおかげで、肌感覚では決めきれない最適価格の算出が可能に。
きっかけは、正式な導入の前に検証を行う方針が決まったことでした。というのも、従来の低価格路線と違って、価格の変動があってもお客様にスムーズに受け入れていただけるかどうか心配だったからです。
「Revenue+」では、月ごとに価格算出が行われるのですが、算出されたものを見て「はやくこの価格で運用してみたい」という気持ちが生まれました。日・曜日によって従来よりも高い価格が算出されているところもありましたが、「これこそが私が求めていたサービス・機能だ!」と。
感覚だけでは決めきれなかったものに、データという客観的なもので意思決定のサポートをしていただいた形ですね。
「D+」により、競合他社に追従した価格設定ができるように!
「Revenue+」によって月ごとに最適価格を設定できるようになりましたが、社内から「販売開始した後でも、柔軟に価格変更ができるようにするべきじゃないか」という声が上がってきました。
弊社に集まるはずであったお客様を、今後も他社に取られてしまうのは問題です。
このままでは変化に追い付けないと感じたため、リアルタイムに価格変更ができるダイナミックプライシングサービス「D+」に切り替えることに。これにより、需要変化に応じた適正な価格設定が可能になり、売上・利益率ともにさらに向上しました。
(※導入いただいている高速バス「スマイルライナー」の予約はこちらから)
Q. 導入後の変化や効果について教えてください
「D+」の導入初期段階ですが、販売価格が上がったことによって、サービス導入前と比較して利益率の上昇をすでに確認できています。
直近リリース予定のBIツールにおいて、利用しているOTA(Online Travel Agent)の全体割合がわかるのは非常にありがたいと感じています。
Q. 社内での評価を教えてください
稼働率・収益ともに増加しており現状社内での評価も高いです。
実務視点では、新しいサービスということもあり、最初は表示される画面に戸惑うこともありましたが、次第に慣れてきました。「Revenue+」を使用するうちに、算出価格の信用度が上がり、効率的な作業ができるようになりました。
「D+」導入時は、操作などに慣れるための期間があたらめて必要だなと感じていましたが、電話や窓口対応の方法を検討し、事前に社内に周知することでスムーズに対応できると考えています。
経営視点では、弊社高速バス(スマイルライナー)は、低価格を売りに乗車率を保ってきており、利益率の改善が課題ではありましたが、レベニューシステムを導入後は、適正価格での販売により10%以上の利益増となりました。
今年の2月以降は「D+」をあらたに導入していますが、さらなる収益向上が見込まれ、今後の経営戦略の要となると期待しています。
Q. 今後の取り組まれていきたい点について教えてください

2025年3月より、日本のバス業界では初となる、バス専用の新型フルフラットシートを備えた寝台バス「ソメイユプロフォン」の運行も開始予定です。
ダイナミックプライシングを行うことで市場の適性価格を把握することができ、新しいサービスの指針になると感じています。 地域に根差したバス会社でありながら、さまざまな新しい取り組みも行っていきます。
予約者情報まで照合するなど、バス料金の最適な価格を追い求めつつ、とても長い目で見ると、バス事業だけではなくタクシー事業でもダイナミックプライシングを取り入れたいと考えています。
おわりに
今回は株式会社高知駅前観光様に、導入前の課題や最終的な導入の決め手、導入後の変化や効果、社内での評価、今後取り組んでいきたい点についてお伺いました。
データドリブンな最適価格での販売は、収益増加につながり、企業様が継続的に成長・存続するための重要な要素です。
ダイナミックプラスでは、AIによる最適価格のご提案により、価格競争の激しいバス業界の企業様のさまざまな課題に対してサポートしてまいります。
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